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書籍『クレオパトラⅦの追憶』(デジタル版&アプリ版、発売中!)は、
2000年の時空を超える女と男の心理を丁寧に読み解き、
歴史の真実をあぶり出す、洗練された高貴で華麗な愛の物語。

クレオパトラⅦを追って、UPされたのが
『YOGA COSMIC SYSTEM 0・1の彼方へ 能力覚醒独習法』と
『般若心経&YOGA 四苦・八苦の彼岸へ』。
on tour 気分も味わいながら、舞台裏話へのご潜入を!

そしてon tourから、グ~ンとWARPして
YOGAと瞑想のブログ“Open! Mind & Body,”へ!!
2018.06.19

救われない深さ?

6月16日の土曜、午前中のYOGA授業を終え、相棒Sと神保町へ急いだ。
岩波ホールで『ゲッベルスと私』を観るためである。
岩波ホール創立50周年記念作品ということだから、1カ月前から楽しみにしていた。
撮影当時103歳という女性の、体験の語りに資料映像が加わるという、
モノクロームのオーストリア映画、2016年の作品である。

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凄い! そのオゾマシサである。
かつて、ナチスのNo.2であったアイヒマンの裁判に立ち会った、
ハンナ・アーレントの映画を観た。
同時代に同じベルリンに生きた女性2人、こんなにも違うものか! と、
ゾッとした。それは、無意識のうちに、自分自身に重ねたからである。

ナチスの宣伝相、ゲッベルスの秘書であったブルンヒルデ・ポムゼルは、
「宣伝省の階段を貴族のような面立ちで登ってくるゲッベルス……
非の打ちどころもケチのつけようもない人……」と語る。そして、
「スポーツ宮殿で語るゲッベルスは、大声でがなり立てる人に豹変した。
“演技力であの人に勝てる役者はいないわ”」と。
彼女は、追憶の中に、今もワクワクする過去を自慢げに、
深いシワに畳み込まれた象皮のような顔を、上気させ表情豊かに語る。
103歳、義歯はなく、語り口は正確で、カクシャクとしている。
時々見せる恥じらいの表情が、あまりにも語り内容とのGapを感じさせる。

「私に罪があったとは思わない。ただし、ドイツ国民全員に罪があるとするなら
話は別よ。」と語る彼女は、戦後、ロシアに抑留され、
親友ともいえるユダヤ系女性が送られたアウシュビッツと同様の収容所のガス室で、
シャワーを浴びることになる。その回想に出てくる親友への悔恨はない。
彼女の心性を貫いているのは、“私は悪くない”“あんな社会状況なら、
誰だって、そうするしかないわ”である。そして、
ナチ党員になって、宣伝省で働いた日々を楽しげ、自慢げに語る。
最後に「私はバカだったのよ、何も知らなかったのよ」と。

「私は何も知らなかった」「上官の命令に従っただけだ」、だから罪はない!
これは、アイヒマンが法廷で強く言い放った言葉、そのものである。
この心性は、日本人にあるだろうか?
『日独伊三国同盟』で、戦争をした日本である!


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2018.06.14

ゾッ! とする無知と根本的な無明

このところ、毎晩のon bed 読書で、『レナードの朝』(オリヴァー・サックス著、
春日井晶子訳/ハヤカワ文庫)を読んでいる。と言っても、
『詐欺師フェーリクス・クルルの告白(下)』、『完全なる証明』、
『フェルマーの最終定理』の4冊を並走サーフィンしているのである。
それはともかく、昨夜、『レナードの朝』で、ブッタマゲタ!

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同書は、アルツハイマー型認知症を追究している朝比奈の、オベンキョー読書。
突如、目がらんらんと飛び出したのは、
「一晩で激烈な症状を来すパーキンソン症候群」の記述である。
そして記述は、「この疾病を患った若者たちが例外なく、
ヘロインに似た効果をもつ『デザイナー・ドラッグ』と呼ばれる
合成オピエートを使っていたことである」
と。

朝比奈は長年にわたって、こうした麻薬をチェックしている。
カルト系の宗教や、ある種のヨガ集団などで、昔から利用されてきた手法だからだ。
そして同書の記述は、「彼らの症状がふつうのパーキンソン病ではほとんど
見られないほどに激しく―――脳の黒質には不可逆的な変化が生じていた
と。
当然のことながら上記ドラッグは禁止されたが、次々と手を変え品を変え、
こうしたドラッグが、「チョコ」などという名前で、都会の暗い街角で、
無知な若者たちに“甘い誘いの声”をかけているのだ!

学校などの教育機関は、社会の暗部情報を教えない。
若者たちは好奇心が強いから、アングラ情報に興味を示しやすい。
しかし、社会的な教育も必要だが、もっと薬剤というものの実態を知り、
それを追究して学んでいく姿勢の教育も、必要ではないだろうか?
それは多くの成人についても同様で、医師に処方された薬剤なら、
何の疑問ももたずに、服用してしまう人がほとんどだ。
net上で、かなり専門的な知識も公開されている時代である。
薬剤に対して、敏感になろう!


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2018.06.11

老年について

先日、on bedで、『老年について』(キケロー著、中務哲郎訳/岩波文庫)を読んだ。
「注」を除けば、文字も大きく、78ページ、しかも「語り」だから、
ひと晩、寝入り端に読了できる。が、深い!

原題は『大カトー』、『老年について』は添えられた「副題」だったらしい。
ともあれ、BC234年にローマ南東24㎞のトゥスクルム、ザビーニー地方で、
農業に従事する父祖のもとに生まれ、80歳で次男を儲けたという
マルクス・ポルキウス・カトーが、語る。

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没年はBC149年(85歳)。
執政官・監察官・財務官・按察官・法務官などを
歴任したその人生は、質実剛健・深く高い哲学性を備え、
知略・実効性兼備の男の、大スケール絵巻である。
そしてこれが、『オデュッセイア』のような“物語”ではなく、
“本人の語り”(聞き手は、語り手の長男の義兄弟と、その親友)であることが凄い!

大カトーの、数々の軍功などは横に置き、当代きっての弁論家であり、
「ラテン語散文の父」と呼ばれたintelligenceをチラ見しよう。
イタリア諸都市の起源や習慣を記した『起源』、『農業論』などなど、
2000年以上にわたって、今日まで残存する著作の驚くべき
質実の高さには瞠目し、呆然とするばかりだ。

ふと、「これが、政治家か!」の念が脳裏をよぎる。
“セクハラだの加計問題だの、記憶にない”などの新聞記事が、
どうしてもfarce(挽肉の詰め物=笑劇)としか思えない。
政治家というヒトの意識・脳力は、途方もなく退化しているのだろうか?
しかし、“farce” を選んだのは、古代ローマ市民ではなく、現代日本の国民なのだ!


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2018.05.16

アニキ、“マルクス・エンゲルス” 観た?

日曜(5月13日)の午後、万難を排しての覚悟で、神保町へ向かった。
昨秋、現住所へ引っ越してから、どうも“お籠り系高齢者”になってしまった!
相棒Sを送るという命題のもとに、地下鉄駅まで(7~8分)歩いて、
帰りにスーパーで買い物をする。この日課すら、雨が降ればスルーである。
GW中から、今週は、明日は……と見送りながら、目の前の新聞広告を睨んでいた。
ついに、決行! 岩波ホールは、満員であった。若者がほとんど。
お目当ては『マルクス・エンゲルス』。
カール・マルクス生誕200 年記念作品である。

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“マルクスとエンゲルス”には、鮮烈な、甘酸っぱい、古い記憶がつきまとう。
それに突き動かされて、出かけたのである。
記憶のページは、「神田をカルチェ・ラ・タンに」と、
全共闘が派手に突っ走っていたころ、学生会館の地下に、
不潔な恰好で、赤痣・青痣、マーキュロと包帯、ガーゼをまとった
学生たちがたむろしていた光景。
1年生の朝比奈は、当時いわゆるノン・ポリ(non-political)であった。が、
超敷居の高いことで有名だった民法のK教授の、夜間部の授業にもぐり込んでいた。
最前列の席で、「質問」をするのが、朝比奈の戦略である。
K教授に、ゼミへ誘われた。そこに、院生として出ていたのがアニキ。
肌が抜けるように白く、にこやかでもの静か、ひ弱な雰囲気。
両眼だけが、静かさと不釣合いな深い輝きを放つ、男っぽくない男がいた。

その院生は、朝比奈に興味を持った。
Kゼミはかなりhardな左翼。当時は、左右の区別が明確であった。
異分子の朝比奈に、その院生は深い興味をもったのだ。
2人は、たびたび喫茶店で長時間にわたって話した。
その、彼の行きつけの店の名が「バロン(男爵)」で、朝比奈は毎回、彼を揶揄した。
朝比奈は「共産主義、社会主義は、世界数千年の歴史を見れば、
アナクロニズムであり、幻想である。自然の、動物生態からいっても、
資本主義が自然である。“資本”とは何か? の本質を考える必要があり、
分配が、誰かに配分されるのでなく、各自が獲得していくstageとchanceが問題点だ」と。
彼は「そう、思い始めている。しかし、転向というのは、とても難しいことだ」と。

そのうち、派手な抗争があり、しばらく音信が途絶えた。
「3日間、汚いホテル暮らしをしてきた」と、再会した時に彼は言った。
「マークされてるからねぇ。しかし3日で済んだ」と。
その時、彼が左翼の大物であったことを知った。

朝比奈は彼に言った。
ソ連が倒れるのも遠くない。なぜか? 共産主義・社会主義は、
生命体進化の道筋に乗っていない。ヒトの頭のイデオロギーなんて、生命体の
適者生存の知恵には、とおく及ばないから。資本主義は、たしかに
あなた方が糾弾するような面をもっている。しかし、次のstageに変身できる、
そういう柔軟性というか、自然な強靭性、多面的な適応力をもっている。
なぜなら、本質が自然発生的だから。ということは、自動復元力をもっている。
もし、超長期スケールで共産主義・社会主義が実行されたとしたら、それは自滅する。
経済活動にも、進化が必要だ。共産主義・社会主義は、一時的にはいいけれど、
持続的な進化構造ではないから。まあ、どうせ内部で権力闘争が始まるだろうけど。
「僕も、日本、アメリカは、イモウトの理論の方向へ進む、と思っている、けれど……」

その後アニキは、首都圏にある某大学の研究室へ就職し、結婚した。
その後の2人の人生は、お互いに辿れない。今、アニキは、どうしているだろう?


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2018.04.10

抱腹絶倒の理論物理学者?

このところ毎晩、on bed で両脚をバタつかせ、七転八倒笑い転げている!
『ご冗談でしょう、ファインマンさん』(岩波現代文庫)がamazonから飛んで来て、
目下、ぞっこん、カブリツキで、目が飛び出しているのだ。
この文庫は上・下2冊で、(下)の方が先に飛んで来た。
なにせ朝比奈は、数十頭の羊なみの紙食いだから、価格優先・中古書狙い。
だから、上・下別々の書店から飛んで来るのは当たり前。
そして、到着順に読み始める。どうせ2冊そろっても、並行読書なのだし……。

その昔「天は2物を与えず」という格言? を信仰していて、と言うより、
1物(美&知性のどちらも)も持ってない朝比奈は、やむなく、
丸見えの「美」は放棄し、ベンキョーすれば多少ともゴマカセル?「知性」を信仰。
しかし「知性」も、アタマの中身が悪けりゃゴマカシようがないことに、
気付いたけれど、はかない望みをかけて、いまだ奮闘中である。

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??何の話だっけ? そう、そう、ファインマン! ぶったまげた!!
この男、ノーベル物理学賞受賞学者だけど、はちゃめちゃ文章がウマイのである。
しかも、ナンセンス。筒井康隆先生もたじたじ? というほどのナンセンス度!
なにしろ「オハナシ」が実体験だから、ナンセンスが真にリアルなのだ。
ベガスに滞在し(マレー・ゲルマンたちは通い)、ショウに出る女のコたちを狙っていた。
彼“をcatch”した美人は、なんと! 大物「ジョン・ビッグ」の女房。
若きファインマン先生は、女房を追ってきたジョン・ビッグと彼女を仲直りさせ、
「助手か子分の役をしてみようと」――「ねぇジョンのだんな」
「その辺ぱちぱちやって歩きませんかね。フラッシュ持ちますよ。」てな具合。

親分・子分の“オモロ楽しい”話が目白押し。
ぜひぜひ、お読みください! 涙と鼻水を拭くティッシュをご用意!
湯川秀樹先生や南部陽一郎先生とは、
“ぶったまげる”ほど大スケールのナンセンス違い?
もっとも湯川&南部両先生の場合、そもそも“ナンセンス”はnonsenseなのだ。
南部先生、周囲のmodeに刺激されたのか、『クォーク 第2版』BLUE BACKS で、
たった1カ所、苦心惨憺のjoke? らしきモノを飛ばされているが……トホホホ。
日本勢はマジメでいきましょう! 合点承知!
で、ファインマンの“ぶったまげnonsense”の続きも、お楽しみに。


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