information

書籍『クレオパトラⅦの追憶』(デジタル版&アプリ版、発売中!)は、
2000年の時空を超える女と男の心理を丁寧に読み解き、
歴史の真実をあぶり出す、洗練された高貴で華麗な愛の物語。

クレオパトラⅦを追って、UPされたのが
『YOGA COSMIC SYSTEM 0・1の彼方へ 能力覚醒独習法』
そして『般若心経&YOGA 四苦・八苦の彼岸へ』。
on tour 気分も味わいながら、舞台裏話へのご潜入を!
2017.08.07

言葉はどうなる? コトバへの心配

相棒のSが先日、熱海温泉のホテルへ取材に行った話をした。
夜半にふと、朝比奈の最初の取材の記憶が、蘇った。
その記憶は、寝しなに読んでいた『「ことば」の課外授業』(西江雅之/白水社)に、
誘発されて出てきたものだ。

kotoba2.jpg

朝比奈が、生まれて初めて、「旅行ガイド・ブック」なるものの取材に、
青森へ出かけた時の記憶である。
当時、全ページがフルカラー、全物件が写真入り。
全情報が機能的に網羅され、検索自在で、しかもかなり質の高い“旅行記”入り。
画期的な旅行ガイド・ブックである。取材はどうする?

今日のように、インターネットはもちろん、携帯電話は言うに及ばず、
各県・各地の「観光課」や「観光案内所」などもロクになかった時代である。
参入に遅れた朝比奈の会社には、首都圏・関東近県という、
取材の足回りよく、取材・情報馴れしているエリアは残っていなかった。
そして、「青森から全東北」というエリアが割り当てられたのである。
取材といっても、事前情報・取材先の選定などに対する情報もない。
とりあえず、本州最北の青森へ。「取材アポ」など、別世界の話だ。

地元タウン誌の発行事務所を訪問し、青森・津軽料理の居酒屋を紹介していただいた。
セレクトのポイントは、“津軽三味線”の演奏を聞かせてくれる、ということである。
そこで、すばらしい女性(女将)に出会った。もちろん、
スタイル・ルックス・雰囲気・知性・気さくさ……いずれも最高ランク、
津軽三味線の腕も、当時の最高峰の期待を背負った直弟子である。

彼女の話を聴いているうちに、朝比奈は不思議な感覚の世界を彷徨いはじめた。
うん? ここは、パリの裏通りなの? ……
鼻濁音の美しい津軽弁は、フランス語のようである。
ふと、彼女にそのことをもらすと、
「津軽の冬はしばれるから、話すときに、口を大きく開かない、
温もりが口から逃げてしまうから。
よく、フランス語を聞いているようだ、といわれます。
でも、こんな津軽弁を話す人は、どんどんいなくなっています、
私は、とても好きなんですけれど」と。
これ、すべて津軽弁で話されたのである!
朝比奈を経由すると、味も素っ気もない“標準語”?と呼ばれる、
東京弁モドキになってしまうのだが。

「美しい話し言葉」を残す、保存する、のは難しい。
何しろ、話者の“心性”そのものが変わり、
また、言葉が“心性”を構築していくのだから。
これから、地球上の人類のコトバは、どうなっていくのだろか。

17466175495_46c38b2cbe_z.jpg
Old World Language Families,
by attanatta


ブログランキングに参加しています。
クリックお願いします。

スポンサーサイト
2016.05.10

編集屋と、ライター&デザイナーのオシゴト

このブログでも何度も言っているが、朝比奈は編集屋である。
「どんなお仕事をしているのですか?」ときかれたとき、
朝比奈は「編集屋です」と応える。すると、ギョーカイ人でないかぎり、
ほとんどの人に「ああ、赤ペンで校正とかする……」といわれる。
「校正は校正者の仕事ですが、まあ、気に入らないことも多いので
自分でもやりますが」と、応えることにしている。そしてその度に、なぜ、
編集=校正なのか? と、いつも思ってしまう。

編集屋になりたくてなったわけではない朝比奈、あらためて辞書をひいてみた。
「資料をある方針・目的のもとに集め、書物・雑誌・新聞などの形に整えること」と、
『広辞苑』には書かれている。どこにも、赤ペンはない。
編集屋は、ライターの仕事もするし、インタビューもこなす。
どちらにしろ、朝比奈は圧倒的に文章を書く仕事の方が多い。
けれども一般的には、ライターは「ライター」の看板を掲げているし、
インタビュアーは「インタビュアー」の看板を掲げているから、
朝比奈のところへも「ライター」や「インタビュアー」の売込みメールが入る。
朝比奈が制作している媒体に、インタビュー記事も多いからだ。

fujinawa_3.jpg

『広辞苑』の表現をじっと見ていて、気が付いた!
「編集」には、赤ペン、つまり校正はないが、Writing や Interviewも、ナイのである。
これは! 朝比奈が越境仕事をしていることになる。
そして、ヒジョーにジューヨーなことに気付いた。
「資料をある方針・目的のもとに集め」の部分である。

編集者は、「ある方針・目的のもとに」資料を集めたいのだ。しかるに、
ライターやインタビュアーは、必ずしも(ほとんど絶望的に)、
編集者が懇切を極めて説明し、充分な資料を用意して渡しても、
編集屋の望むようには、イカナイのである。
結局、満足度の高いライターさんにいつもお願いすることになるし、
そういう人は山のように仕事を抱えているものだ。ということで、
自分のコトは自分でスルことになり、
編集屋がWriting も Interviewもすることになる。

デザインもまた、編集屋のひと苦労である。
本文系とクルミ(カバー)ではデザイン・テイストの系統が異なるので、
おおむね2人のデザイナーさんが担当する。
しかし、両者(本文系とクルミ)のイメージを、
中身(本文TEXT)のテイストに合わせ、もちろん販売戦略も加えて明確化し、
デザイナーに伝えるのは編集屋の仕事である。
「私の好み」ではイケナイのは、いうまでもない。

こうして見ると、編集屋とは、
結局「なんでも屋」、いろいろ「集めて」「編む」仕事、
「集まり」が悪ければ、自分で勝手に「編み」込んじゃぇ、ということになるかなぁ。


ブログランキングに参加しています。
クリックお願いします。

2016.04.21

文章と文体とインテグレーション

編集屋の朝比奈が、文章も書くことは、しばしば述べている。
上手・下手はともかくとして、日常的に修行しているのは、事実である。
「売れている本」の文章や文体が「よろしい」とか「すばらしい」とか
となると、話は複雑である。
朝比奈が毎晩のように、水平生活を楽しんでいることもしばしば述べているが、
その“極上の楽しみ”である作品や文章が、
現今の日本の若者から中年者の間で、
ウレテいる人気作品かといえば???である。
長い年月の間、欧米その他諸国において読まれている作品であることは確かだ。

先日、【落ち込みを、すっ飛ばすダイナマイト!】で紹介した、
スティーヴ・エリクソンの『黒い時計の旅』や、
J. ジョイスの『フィネガンズ・ウェイク』なんかだって、
現代日本の出版社へ、無名の作家が持ち込めば、間違いなくアウトだろう。
「これ、なんだ?」編集者は読むのさえメンドー。プロでさえそうなのだから、
「売れるワケないよね」なのである。
けれども、江戸モノだったら、一定の基準を外さず、目先が変わっていればOKだ。

世の中は、朝比奈の見るところ、どーも頭を使いたくないようだが、
アタマというのは不思議なヤツで、さまざま角度から、多彩に刺激してやると、
どんどんオモシロイことを求めるようになるものらしい。
そして、この遊びは、果てることなく広がり、深まり、複雑に絡み合い、
ますますオモシロイことを考えだすようになる、みたいだ。
この遊びの道具といえば、言葉であり、それをつないだ文章であり、
その恰好・スタイルである文体だ。そして、この道のさらなる魅力といえば、
インテグレーション! 日本語では構築というかなぁ?
この魅力には、魅惑される?

かのアレクサンダー大王、アルタ・クセルクセス、ユリウス・カエサル、始皇帝???
世の一般庶民は、征服欲だとか名声だとか……いろいろにイメージするが、
彼らの頭脳の内部へ侵入してみると、ナント! 脳味噌が最も好む
インテグレーションの魅力にハマッテしまったのだ。
ほら、おチビさんたちが、レゴに夢中になるでしょ、アレですよ、アレ。

1897378750_199641e96f_z.jpg
Photo by macinate


ブログランキングに参加しています。
クリックお願いします。

2016.03.30

ライターさん、という商売

現今は、ウェブ・ライターという商売が人気だそうだ。
理由は、誰でも書けて、お金がもらえて、名刺に「Web writer」と入れると
カッコいいかららしい。

一昔(10年くらい)前までは「Travel writer」というのが人気で、
旅行情報誌を制作している朝比奈の事務所へも、売り込みがけっこうあった。
人気の理由はいうまでもなく、タダで旅行・飲み食いができて、
書きたいことをチャラチャラ書けば、お金がもらえる、
という妄想から発しているらしい。

応募者の中には、取材して、写真を撮って、デザインして、原稿を入れて、
「どうですか! ご笑覧あれ!(アレレ?)」と持ち込んでくる女性たちがいた。
驚くなかれ、100%アウトである。理由を上げればキリがないのでヤメル。
たった1つ、理由を上げるとすれば、
「それ、誰が読むの? 誰に読んでもらうつもりなの?」ということだ。

情報誌でさえそうなのだから、Webとなれば、もっと気軽だ。
“百価繚乱”となって、マトモな書き手のTEXT料金さえも
ナダレ落ちているのだという。そこで、マトモなwriterが払底、という状況。
なるほど、と合点した朝比奈。

先日も書いたように、某制作会社から送られてきた「制作規定」にうめいた。
「使用可能な、おすすめの、表現」のほとんどが、かつて朝比奈の事務所が
「writingの際に使用を控えて欲しい」と指示していたモンダイ表現である。
モンダイが、いつの間にかオススメに変わってしまったのだ!
これでは「ライターさん」は、どんどんソノヨウナ文言を使って、
楽して、大量に、粗悪な文章を、安価で垂れ流すことになってしまう?
ああ、文章読本とか、文章修業とかは、どうなっちゃうんでしょうか……。
トホホ。

buntai2.jpg


ブログランキングに参加しています。
クリックお願いします。

2016.03.28

振袖とWebの不思議な関係?

朝比奈が、振袖の原稿を書くことになった。
成人式の振袖姿の「前撮り」という、ネームを聞いて驚いた。
つまり、成人式の前に振袖を着て、本人とか(当たり前)、
家族全員、3世代とかで、記念撮影するシキタリ(商業戦略?)があることを知った。

破格の原稿料はともかく、「最近、ライターさんがWebに取られちゃって、
書いてくれる人がいないんですよ、ライターさん紹介してくれませんか?」
というアクセスに、日本文化に対する義侠心がムラムラと湧いた朝比奈。
「ライターさんといってもねぇ、最近、着物とか振袖とかについて、
しっかり書ける人って、ほとんどいないんじゃない? よほどの
原稿料で書く人を除けば。イッチョ、朝比奈が書いてあげましょうか?」
ということで、始まったのデアル。

まず、送られてきた「原稿制作指示書」にドヒャッ!
本文/まずは写真の説明をする→ 見ればワカルことは書かないのがライター。
表現例/華やかな→ 殺風景な振袖なんて、およそ、ないだろう!
 殺風景な振袖なら「枯淡の味わいで洗練されたセレクト」と書く意味がある。
つづいて、「オススメ表現」に腰を抜かした!
大人可愛い・キュートな・はんなりとした・おしゃれな・ファッショナブルな……。
と並ぶ。ああ、無情! 
こうやって、編集者が不思議な“ライターさん”を作り上げるのか!
そして、日本文化をぶっ壊していくのか!
腹ワタが煮えくり返った朝比奈。しかし、プロである。
日本文化を背負って、敢然と奮闘中。

4266209602_17245b8d06_z.jpg
Photo by kylehase

ふと、20年くらい前だったろうか、パートナーの言ったことを思い出した。
神保町の古書店巡りから戻った3月下旬のこと。
「ああ、ショックでへとへと。蛾の大軍団に襲われた、卒業式帰りの」と。
彼は、誰ぞ作家が書いていた振袖姿の「蛾の軍団」を踏まえており、
その作家は、かつて夜の銀座で働く女性たちが「夜の蝶」と、
呼ばれていたことを踏まえての表現である。

日本文化の行く末を、どうしようか?……と、
身の程も知らない朝比奈は、原稿制作規定に抵抗しつつ、
ロードーに勤しむのであります。


ブログランキングに参加しています。
クリックお願いします。